ΔΣ DRSSTC 1
- 2019/04/03
- 13:13
こんにちはネトラトです~
今回は去年の12月から今年の4月にかけて行った研究(?)を紹介しようと思います。
(app版だとサムネが設定出来たんですがAndroidは出来ないのかな...少なくとも初めの画像がサムネになるっぽいので放電の写真貼っときます)
(導入)
突然ですが、電圧を急に上げると放電は様々な方向に伸びます。雷はもじゃもじゃから始まって一本のアークに収まると聞いたことがありますがそんな感じです。
しかし対照的に、ms単位でゆっくり電圧を上げていくと一本のアークに収まるらしいです(正確には枝分かれしそうになるけど冷えて消える)。この現象はVTTC(真空管テスラコイル)で見つかったようです。
そこで、海外勢はこれをうまく使い、瞬間的に非現実的な長さの放電を出すテスラコイルを作りました。(その動作がQCWレーザーに似ていたからか、)それはQCW SSTC と呼ばれるようになりました。
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回路方式についてですが、2010年までに大きく分けて2つの方式が考えられました。
1つは原理通りで、電源電圧を直接上げる方式です。インダクタとIGBTモジュールを使ってバックコンバーターを組んでるものをよく見ます。
2つ目に変調方式が挙げられます。オンオフを繰り返して出力を制御する方法ですが、あまり一般的ではないぽいです。
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(目標)
今回は作例が少ない変調方式にトライしてみました。3年前からの夢でもあったので。
変調方式は前記事で書いていたΔΣ変調を用います。あれは二次コイルの電流値を元に制御してたので(外部の影響を受けて)微妙でしたが、今回は一次共振の電流値を帰還するので上手くいくはずです。
名前を言うならΔΣ QCW-DRSSTCとかでしょうか。
原理上、 出力の実行値をほぼ0から100まで変えることができるので、ランプ波を変調波としたときに直線でかつ0から100まで安定して動作するというのが目標です。
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(回路)
今回作った制御回路はこれです↓
GDTドライバー↓
ランプ波作るやつ(D-FFのクロック入力に論理ゲートが必要です)
(D-FFで前周期分のデーターを記憶しているのですが、動作原理については前の記事に書いてるのでそっちを見てください)
この回路のポイントは位相補償です。一般的に、CTにコイルを繋いで0~90度の補償をする回路が使われますが、今回はCTの特性を用いて抵抗のみで位相シフトしてみました。約90度の位相シフトになるんですが、逆にそれより少なくはできません(抵抗値を小さくすると減りますが、検出電流によってシフト角が変わってしまう)。なので、この回路の汎用性は低いでしょう。
(現在、この後でCR遅延させて0~90度の位相補償が出来る回路を設計中です。検証したらまた載せようと思います)
で、パワー回路がこれです(回路図書けてない)
SW素子は秋月IGBTです(Rjh60f6pdk)。2並列にして耐電流量を稼いでいます(海外の作例を真似しました)。多分、オン時間が長いのでDC定格で考えるのかなと思いました(思いました)。Hブリッジなので8素子です。ありえんパワみがry...
ちなみにGDTは1素子につき1つ付けています。そうでなかった頃は遅延でFBすら掛かってくれませんでした。
ゲート波形⬇
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(製作)
まずは二次コイルを巻きます。
コンセプトが "かわいいテスラコイル" だったので500k~1MHzを目指しました。
0.2mmのホルマル線(?)を13cmぐらい密に巻きました。この状態で確か700kHz位だったと思います。
次に一次コイルを作ります。海外の製作例でとても綺麗なのがあったので真似してみました(見た目重視)。
台はダイソーのプラ板とダイソーのテープで作りました。巻き数は8回(約18uH)まで調整できます(線材はハト避けの為に買われた物で、材質はよく分かりません←アルミっぽいけど)。半だ付け出来ないのでヒューズホルダーで無理矢理付けてます。接触抵抗が高杉なのでダメですね
次にトロイドですが、迷ったあげく紙粘土で作ることにしました。
乾いたらボンドを糸状に垂らしてアルミホイルで包みます(周りを一周させてから中に入れ込むようにすると上手くいきます)。
小さいものを作るときは良いと感じました。ただ割と重いので大きいのは作れなそうでした
ちなみにトロイドありでのfcは500kHz辺りでした。←ガバガバ測定回路だから正確なのは知らない
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最終的に出来た物がこれです。
初めはPLLを組んでたので基板がボロボロになってます。回路の正否も微妙なので近々作り直そうと思います。
共振コンは6nFで、10n630vの緑コンを100個程繋げてみました。QCW動作は長い時間(10ms)オンするので共振コンや素子が特に強いられます。海外の製作例でマイカコンを使ったものを見ましたが、マルツで1つ5万円だったので諦めて弱いのをパラにしました(売る気なさそう)
電源はスライダック経由で全波整流して8000uFのコンデンサーバンクを繋ぎました。後に倍電圧整流にしたり塚口で買った巨大コンを繋いだりしましたが、今回はそれ以前の話をします。
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(結果)
変調後の一次コイル電流波形を別のCTで検出した波形がこれです。(FB CTから見ようとするとプローブの容量で変なことになったので)
これは二次コイルを入れていないのでかなり綺麗ですが、電源電圧が高いとき二次コイルを入れると低出力付近が変になります↓
原因の予想はシミュレーションで出てきたのですが、一次のfcと二次コイルのfcが少し違うと一次コイル電流波形が二次コイルの電流側に引っ張られるみたいです。いわゆる"うなり"で、差分の周期で周波数がうねうねします。結合が強いほどその影響が大きいので実験結果と似ています(結合を強くすると波形が特に変になった)。
二次コイルのfcは放電することで変化するので避けられない課題だと思います。
まあとりあえず許容範囲で動かしてみました↓
このときの入力電圧はDC130v程だったと思います。それらしい放電になって感動でした。
音はボフッというよりはパンッて感じでした。少し遊んでみたところ、変調波で変わるようです(QCW動作に音程を加えた人もいます→https://youtu.be/R18nwlPJxzc)
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(終わりに)
現在、今回の結果を元に新しい制御基板を作ってるので動いたらまた記事にしようと思います。位相補償を改良したのでその事も書けたらと思います。
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(参考元URL)
1. 4hv(ΔΣ変調型QCW DRSSTC←by Steve Conner)https://4hv.org/e107_plugins/forum/forum_viewtopic.php?128784.post
2. loneoceans(QCW DRSSTC with buck converter)http://www.loneoceans.com/labs/qcw/#
3. Loneoceans(QCW DRSSTC with PDM)http://www.loneoceans.com/labs/qcw2/

















